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サウナ仲間の見つけ方|趣味のコミュニティを地方でゼロからつくった話

サウナ仲間の見つけ方|趣味のコミュニティを地方でゼロからつくった話

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2026.06.09

「サウナ好きって、意外と孤独だ」と気づいた日

サウナが好きになるほど、不思議なことに孤独を感じることがあります。都市部ならサウナ施設も多く、SNSで「#サウナ部」と検索すればいくらでもコミュニティが見つかる。しかし、地方に暮らしていると、そもそも周りにサウナ好きがいるのかどうかさえわからない。「週末サウナ行ってきた」と話しても、「え、どういう趣味なの?」という反応が返ってくることも珍しくないんです。

また、サウナはひとりで楽しめる趣味でもあります。でも、水風呂から上がって外気浴をしながら「ああ、この感覚を誰かに話したいな」と思ったことがある方、きっと多いんじゃないでしょうか。ととのった後のあの静寂と解放感、誰かと共有できたら、もっと豊かになる気がする。そう感じたのが、岐阜の山奥でサウナ仲間をゼロからつくろうと動き出したきっかけでした。

地方でサウナ仲間を見つける3つのアプローチ

①まずはSNSで「場所+サウナ」で発信してみる

そのため、最初にやったのはSNSへの発信でした。「岐阜でサウナ好きな人いませんか」という素直な一言を、InstagramやXに投稿してみたんです。最初は反応がゼロでも、続けているうちに「実は私も好きなんです」「板取川沿いでサウナできるって本当ですか?」というコメントが少しずつ届くようになりました。

特に大切なのは、地名や地域名を明示すること。「サウナ好き」だけでは全国に埋もれてしまいますが、「岐阜」「関市」「板取川」といった地域のワードを組み合わせると、近くに住む人や訪れたいと思っている人に届きやすくなります。なぜなら、同じ地域に根ざした趣味のつながりほど、実際に会いやすく、継続しやすいからです。

ちなみに、サウナ専門のプラットフォームとして有名なサウナイキタイにも、施設のレビューやユーザープロフィールを通じて同じ地域のサウナーを見つける機能があります。地方在住のサウナ好きが意外と登録していることも多く、「あ、この人近くに住んでる!」という出会いが生まれることもあります。

②「場」をつくることで人が集まる

しかし、SNSだけでは限界があります。オンラインのつながりは、実際に会って「ととのった後の顔」を見るまでは、どこかよそよそしい。そこで次に考えたのが、「実際に集まれる場所をつくる」ということでした。

さらに、岐阜県の板取川沿いという環境は、この「場」づくりに最高の条件が揃っていました。川のせせらぎ、木々の香り、鳥の声。テントサウナを張って、川に入って、そのまま焚き火を囲む。そんな体験ができるITADORI SAUNAの公式サイトを起点に、「ここで一緒にととのいませんか」と声をかけることで、初めて会う人とも自然に打ち解けることができました。

一方で、最初から大勢を集めようとしなくていい。2〜3人でも、「また来たいね」と言い合えれば、それがコミュニティの種になります。むしろ少人数の方が、お互いの趣味観や好みを話せて、深いつながりが生まれやすいと感じました。

コミュニティが育つには「余白」が必要だった

実は、サウナコミュニティをうまく育てようとするほど、うまくいかないことに気づきました。予定をびっしり詰め込んだり、「次回は何時に集合して、○回ロウリュして…」と段取りを固めすぎると、なんだか窮屈になってしまう。

だからこそ、大切にしたのは「余白」でした。サウナを出た後、特に何も決めずにただぼーっとする時間。焚き火を眺めながら、ぽつりぽつりと話す時間。そういうゆるさの中に、人と人のつながりが生まれる瞬間があります。

そして、その「余白のある暮らし」を体現しているのが、板取川沿いの宿泊施設宿泊施設YOHAKUです。サウナを楽しんだ後、そのままここに泊まって、翌朝も川のそばでゆっくり過ごす。その時間の中で、仲間との会話はどんどん深くなっていきました。「仕事の話より、なんで生きてるか、みたいな話になるよね」と笑いながら言った仲間の言葉が、今でも忘れられません。

宿泊施設「YOHAKU」

地方のコミュニティだからこそ持てる強みがある

加えて、地方のコミュニティには、都市部にはない強みがあると感じています。それは「自然という共通体験」の力です。同じ川に入り、同じ空気を吸い、同じ星空を見る。その体験は、言葉よりずっと早く人と人の距離を縮めます。

たとえば、初めて会った人と「板取川の水、冷たかったですね」という一言で笑い合えたとき、もうそこには壁がない。都市のサウナ施設でも素晴らしい出会いはありますが、自然の中でのサウナはそれ以上に「丸ごとの自分」でいられる感覚があります。

それだけでなく、地方には「顔が見えるつながり」があります。大きなコミュニティでは埋もれてしまうような個人の話も、小さなグループではちゃんと聞いてもらえる。「あの人が言ってたこと、ずっと覚えてる」という関係が生まれやすいのです。

とはいえ、焦る必要はありません。最初のひとりが見つかれば、そこからは自然とつながりが広がっていきます。そのひとりを見つけるために、今日SNSに一言投稿してみる。それが地方のサウナコミュニティをつくる、最初の一歩です。

サウナは、「ととのう」だけじゃない場所だった

つまり、サウナが教えてくれたのは「ととのい方」だけじゃなかった。人との関わり方や、コミュニティの育て方、そして自分がどんな時間と場所を大切にしたいのか——そういうことを、サウナを通じて考えるようになりました。

もちろん、最初から仲間が見つかるとは限りません。空振りすることも、SNSに投稿しても反応がない日も、きっとあります。それでも、岐阜の山の中でゼロからコミュニティをつくった経験から言えるのは、「本気で好きなことをオープンにしている人には、必ず同じ気持ちの人が集まってくる」ということです。

その結果、今では季節ごとに板取川でサウナを楽しむ仲間ができました。初夏の緑、秋の紅葉、冬の澄んだ空気。毎回違う顔を見せる自然の中で、毎回少しずつ深くなる会話がある。こんなに豊かな趣味の楽しみ方があるなんて、一人でサウナに通っていた頃には想像もしていませんでした。

さあ、あなたも板取川に来ませんか。ととのいながら、仲間にも出会える場所が、ここにあります。

板取川とテントサウナ